私の考えるエコ住宅とは「CO2の排出量を今までの半分に減らす」とかいう、大げさなものでもなければ、環境へのやさしさばかりを考えて我慢をする家でもありません。家が果たさなければならない最大の役割とは家族が健やかに、快適に暮らせること。もちろん環境への配慮は重要なテーマではありますが、「快適な暮らしぶりが、結果として環境へのやさしさにつながる」そんなサイクルを持つ家が理想といえるのではないでしょうか。
「暮らしがエコにつながる家」というのは、言い変えれば「暮らしが自然とつながっている家」。たとえば、夏の暑い日に樹木の下で冷やされた空気を家の中に送り込む工夫も設計次第でできます。また冬の寒い日は、太陽の熱を家の中に取り込んで健康的な暖かさをキープすることも可能なのです。つまり、家の中だけを設計するのではなく、外の環境をどのように利用するか、または創り出すか。現在の住宅のように人工的な便利さ・快適さは、不足分を補う程度の役割と考え、自然の恩恵を生かし、土地が持つ独自性やポテンシャルを理解した上で設計し、家が本来持っている「自然快適力」を随所に息づかせることが、エコな家づくりにつながってくると考えています。